給湯器の凍結トラブルを防ぐ方法
——冬の朝「お湯が出ない」は、給湯器からの“助けてサイン”——
「朝シャワーを浴びようとしたらお湯が出ない」「台所の蛇口から水すら出ない」——。
そんな“冬の給湯トラブル”の多くは、実は給湯器や配管の凍結が原因です。
特に大阪市・吹田市・豊中市・高槻市・尼崎市といった関西の都市部では、
「雪が積もらない地域だから大丈夫」と油断されがちですが、
実際には外気温が0℃前後になる朝に、毎年多くの凍結トラブルが発生しています。
給湯器の凍結は、放置すると配管の破裂・水漏れ・本体の故障に発展し、
修理費が数万円〜十数万円に及ぶケースも少なくありません。
この記事では、現場経験15年以上・年間1,000件以上の施工実績を持つ「近畿住宅設備」が、
実際の施工現場の経験をもとに、
「なぜ凍結するのか」「どうすれば防げるのか」「凍った場合にやってはいけない行動」まで、
プロ目線でわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- 修理・交換費用の目安と、保険が使えるケース
- 給湯器が凍結するメカニズムと“なりやすい条件”
- 今日からできる簡単な凍結予防の実践法
- 凍ってしまったときの安全な解凍手順
目次
- なぜ給湯器は凍結する?(仕組みと発生条件)
- 今日からできる凍結予防5つの方法
- もし凍ってしまったら?安全な解凍方法
- 実際に凍結で故障した場合の修理費用と対応
- 冬前にやっておきたい給湯器の凍結対策チェックリスト
- まとめ|冬の朝に“お湯が出ない”を防ぐために
なぜ給湯器は凍結する?(仕組みと発生条件)
——凍るのは「雪の日」ではなく、「晴れた冷え込みの朝」——
給湯器の凍結は、意外にも“雪の日”よりも快晴で風の強い朝に多発します。
外気温が0℃前後〜−2℃程度になると、配管内の水が静止した状態で凍り始めます。
凍るメカニズムはシンプルで、
水が動かない → 金属配管が冷気を伝える → 水分が氷に変化 → 体積膨張で内部圧力が上昇 → 亀裂・破損
という流れで進行します。
凍結しやすい条件
| 条件 | 原因 | 現場での特徴 |
|---|---|---|
| 北側や日陰の設置場所 | 風通しが悪く、太陽光が当たらない | ベランダ・外壁裏・裏庭など |
| ベランダ壁掛け型の給湯器 | 冷気が下にこもりやすい | 朝だけお湯が出ない/午後は出る |
| 長時間使用しない | 水が動かず、配管内で冷気が滞留 | 旅行・夜間無通電のあとに多発 |
| 断熱材の劣化・剥がれ | 保温性能が低下し、金属部から凍る | 保温チューブがひび割れているケースが多い |
| 無通電状態 | 凍結防止ヒーターが作動しない | コンセントを抜いたままのケース |
現場でよく見る「凍結パターン」
① 給湯側だけ凍る(シャワーが冷たい)
→ 水は出るのにお湯が出ない場合、給湯側配管が凍っている可能性大。
朝だけお湯が出ないなら、典型的な凍結サインです。
② 給湯器本体下部の配管がカチカチ
→ 露出している金属部分から凍結が始まり、内部まで影響。
放置すると、凍結による水圧でジョイント部が破裂します。
③ ベランダや外壁側の水漏れ
→ 解けたあとに配管が破れて水が噴き出すケース。
凍結→膨張→解凍時にピンホールが開く典型例です。
大阪市・吹田市・豊中市などで多い実例
- マンションの北側ベランダ設置型:
外気がこもり、配管が冷えやすく朝方に凍結。
→ 対策:保温テープ+簡易防風カバーで解決。 - 築15年以上の戸建て:
断熱材が劣化して継ぎ目が剥がれ、金属ジョイントから凍結。
→ 対策:保温材交換(3,000〜8,000円程度)+風よけ施工。 - 夜間無通電での凍結:
ブレーカーを落とした状態で一晩過ごし、翌朝お湯が出ない。
→ 対策:通電維持で凍結防止ヒーターを稼働。
補足:雪がない地域でも凍る理由
大阪・兵庫・京都などでは「雪が降らないから大丈夫」と思われがちですが、
実際に最も凍結が多いのは気温−1℃前後の快晴朝。
放射冷却で外壁温度が急低下し、金属配管の表面温度が−5℃以下になることもあります。
つまり、雪ではなく“冷たい風と晴天”が敵なのです。
今日からできる凍結予防5つの方法
——“夜の5分”が、朝のトラブルを防ぎます——
給湯器の凍結は、特別な機器や知識がなくてもちょっとした習慣で防げます。
ここでは、現場で実際に効果の高かった「5つの凍結対策」を紹介します。
① コンセントは絶対に抜かない
給湯器には凍結防止ヒーターが内蔵されています。
このヒーターは電源プラグが差さっていれば自動で作動し、
外気温が下がると配管内を温めて凍結を防いでくれます。
「節電のためにコンセントを抜く」「長期不在でブレーカーを落とす」と、
このヒーターが動かなくなり、わずか一晩で凍結することもあります。
ポイント
→ リモコンの電源を切ってもOK。
ただしコンセントは常に差したままにしておきましょう。
② 寝る前の「ちょろ出し運転」
外気温が0℃を下回る夜は、お湯側の蛇口を1〜2mmだけ開けて出しっぱなしにします。
水が流れていれば凍りにくく、配管の圧力も逃がせるため破裂防止にもなります。
実践のコツ
- 浴室または台所のお湯側を少しだけ開けておく
- 水流の目安は「コップ1杯(200ml)が1〜2分でたまる程度」
- 翌朝までそのままでOK
※水道代は数十円〜100円程度。
凍結修理(1〜3万円)に比べれば、十分に安い予防策です。
③ 露出配管を「断熱チューブ」で保温
屋外に露出している配管や継ぎ手は、冷気にさらされるため凍結リスクが高くなります。
ホームセンターや100円ショップでも売っている保温チューブ・保温テープを巻くだけで効果的です。
チェックポイント
- 古くなってひび割れている保温材は交換
- 配管の根元・ジョイント部までしっかり覆う
- 雨や湿気が入り込まないようビニールテープで固定
保温材の交換は、業者に依頼しても3,000〜8,000円前後で済むことが多いです。
④ 北風・冷気の直撃を防ぐ
給湯器が北側やベランダにある場合、風が配管を冷やして凍結を早めます。
段ボール・ブルーシート・市販の<strong>簡易防風カバー</strong>などで風を遮るだけでも効果があります。
注意:排気口を塞ぐと故障や一酸化炭素中毒の危険があるため、
給湯器の上部や側面だけを覆うようにしましょう。
⑤ 長期不在時は「水抜き処理」を依頼
旅行や帰省などで数日間家を空ける場合は、業者に依頼して<strong>水抜き処理</strong>を行いましょう。
内部の水を抜くことで凍結による破損を防ぎます。
最近の給湯器は自動で凍結防止機能が動作するものもありますが、
築年数が10年以上経過している給湯器はヒーターの効きが弱くなっている場合もあります。
実際に効果があった対策
- ベランダ設置型で「ちょろ出し+保温材補強」で凍結ゼロ
- 北側外壁の給湯器に「段ボール+テープ」で防風→翌朝も正常動作
- 夜間通電を続けて「氷点下−2℃」でもトラブルなし
簡単にできることなので、今年は対策をして安心な冬を過ごしましょう。
もし凍ってしまったら?安全な解凍方法
——「熱湯をかける」は絶対にNGです——
朝起きてお湯が出ない。
そのとき多くの方が「お湯をかければすぐ溶ける」と思いがちですが、
実はそれが最も危険な行動です。
熱湯をかけると、凍った配管内部との温度差で金属が急膨張し、破裂する恐れがあります。
まずは落ち着いて、以下の手順で安全に解凍してください。
① 電源は抜かず、リモコンの電源を切る
凍結している状態で何度もお湯を出そうとすると、
モーターや電磁弁に負荷がかかり、故障の原因になります。
操作リモコンの電源をOFFにし、
コンセントは抜かずそのままにしておきましょう(凍結防止ヒーターを動かすため)。
② 凍っている部分を確認する
まずは、どこが凍っているかを特定します。
- 水は出るのにお湯が出ない → 給湯側の配管が凍結
- 水もお湯も出ない → 給水側または本体下の配管が凍結
- 給湯器の下部が白く霜が付いている → 内部またはジョイント部が凍っている可能性
懐中電灯やスマホライトで配管全体を照らして確認しましょう。
③ ぬるま湯タオルでゆっくり温める
凍結箇所が見つかったら、40〜50℃程度のぬるま湯をタオルに含ませて包むのが安全です。
10〜15分ほどで氷が溶け始めます。
コツ
- 熱湯ではなく「お風呂の残り湯」程度が最適
- タオルが冷たくなったら交換
- 直接お湯をかけない(配線や基板にかかるとショートの危険)
④ ドライヤーで温風を当てる
タオルで溶けない場合は、ドライヤーで配管を少しずつ温めます。
20〜30cmほど離して、温風をゆっくり当てるのがポイントです。
注意
- 長時間一点に当てると樹脂配管が変形します。
- ガスバーナーやヒーターでの加熱は厳禁。
⑤ 水が出始めたら“通水チェック”
配管が溶けて水が出始めたら、
蛇口をゆっくり開けて水を少しずつ流し、残った氷を押し出します。
このとき、給湯器の下や配管ジョイントから水漏れがないかを必ず確認してください。
もし水が滴る・霧状に噴き出すなどがあれば、配管破損の可能性があるため使用を中止し、業者へ連絡を。
実例:吹田市・千里丘での凍結トラブル
「朝シャワーが出ない」とご連絡をいただき、現場に向かいました。
確認すると、北側ベランダの給湯器下部で配管がカチカチに凍っていました。
ぬるま湯タオル+ドライヤーで30分ほどかけて解凍し、
その後保温チューブを新調したところ、問題なくお湯が出るようになりました。
このように、早朝の対応で故障前に防げるケースが多いです。
問題があっても焦らずに対応をしましょう。
実際に凍結で故障した場合の修理費用と対応
——「凍結=解ければOK」ではありません——
凍結した配管が解けても、内部に小さなヒビや亀裂が残っているケースは少なくありません。
一度でも水漏れや異音が発生した場合は、必ず業者点検を受けてください。
ここでは、実際に多い凍結トラブルの修理内容と費用の目安を紹介します。
主な故障パターンと修理費用目安
| 症状 | 想定原因 | 対応内容 | 費用目安(税込) |
|---|---|---|---|
| 配管から水が漏れる | 凍結によるジョイント破損 | 配管カット+継手交換 | 約8,000〜15,000円 |
| 本体下から水滴 | 給湯器内部の熱交換器・パッキン破損 | 部品交換 or 本体交換 | 約15,000〜40,000円(交換時は15〜25万円) |
| リモコンがエラー表示(111・632など) | 内部センサー・基板故障 | 基板交換 or 本体交換 | 約25,000〜50,000円 |
| 水が出ない・火がつかない | 凍結による内部バルブ・電磁弁損傷 | 部品交換+調整 | 約10,000〜20,000円 |
| 配管全体から異音 | 内部圧力上昇による空気噛み | エア抜き+圧力調整 | 約5,000〜10,000円 |
現場の実感として
10年以上使用している給湯器の場合、部分修理をしても別の箇所が再び故障するケースが多く、
トータル費用では新品交換の方が安くなることもあります。
修理と交換の判断目安
| 状況 | 判断の目安 |
|---|---|
| 使用年数10年未満 | 修理対応でOK。軽微な破損なら1万円前後で済むことが多い。 |
| 使用年数10〜13年 | 修理可だが、今後他の部品劣化が進むため交換検討が現実的。 |
| 使用年数15年以上 | 部品供給終了のため修理不可。交換が最も確実で安全。 |
補足
メーカーの部品保有期間は「製造終了から10年」です。
つまり、給湯器の設置から10年以上経過している場合、部品そのものが入手困難な場合があります。
火災保険・設備保証が使えるケース
実は、凍結による配管破損は火災保険で補償されるケースもあります。
| 保険・保証 | 補償される内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 火災保険(建物付帯) | 凍結による「配管破裂・水漏れ」 | 故障ではなく“損害”として申請可能。 |
| メーカー延長保証(5〜10年) | 部品・基板の自然故障 | 凍結など外的要因は対象外。 |
| クレジットカード付帯保険 | 購入後1年以内の破損 | 一部ゴールド・プラチナカードのみ対応。 |
申請時は、「破損箇所の写真」と「修理見積書」を保険会社に提出する必要があります。
自己判断で修理せず、まずは業者に“見積書を発行してもらう”のが第一歩です。
吹田市での実例
事例:吹田市山田東・築17年戸建て
1月に「お湯が出ない」と連絡をいただきました。
点検すると、給湯器内部の熱交換器が凍結膨張で破裂。
部品供給が終了しており、リンナイRUF-E2406SAW(エコジョーズ・24号)へ交換。
- 作業時間:2時間半
- 総費用:183,000円(税込・リモコン2ヶ所込み)
- 凍結予防テープ+保温施工を追加し再発防止
「修理ではなく思い切って交換してよかった。
お湯の温度が安定して、光熱費も下がった」との声をいただきました。
冬前にやっておきたい給湯器の凍結対策チェックリスト
——“寒波が来てから”では遅い——
給湯器の凍結は、一晩で起こります。
実際、現場では「昨日まで普通だったのに、今朝からお湯が出ない」というご相談がほとんど。
その多くは、冬に入る前の点検不足が原因です。
ここでは、今日から実践できる「凍結トラブルを防ぐ5つのチェック項目」を紹介します。
チェック1:コンセントが差しっぱなしになっているか
凍結防止ヒーターが作動するのは、コンセントが差さっている状態のみ。
普段ブレーカーを落としたり、節電で抜いている方は要注意です。
確認ポイント
- 給湯器の電源プラグが抜けていないか?
- 延長コードやタコ足配線になっていないか?(発熱・火災リスク)
チェック2:露出配管の保温材が劣化していないか
屋外の配管を覆う保温チューブが破れていたり、日焼けしていると効果が落ちます。
劣化している場合は早めの交換を。
確認ポイント
- 保温材の表面がボロボロ・硬化していないか?
- 配管の根元やジョイント部分がむき出しになっていないか?
- 必要なら新しい保温チューブを上から巻き直す(ホームセンターで数百円)
チェック3:給湯器周囲に風が直撃していないか
北側やベランダの角など、風が吹き抜ける場所は要注意。
給湯器の下や横を段ボール・簡易カバーで囲うだけでも大きな効果があります。
確認ポイント
- 強風が当たる位置に設置されていないか?
- 防風対策をしても排気口を塞いでいないか?
チェック4:排水口が詰まっていないか
給湯器下部の排水口(ドレン)は、雨水やゴミが詰まると凍結時に水が逃げず破損リスクが高まります。
軽く掃除機で吸うか、棒でつついて水の通りを確認しておきましょう。
確認ポイント
- ドレンホースが折れ曲がっていないか?
- 水がたまったままになっていないか?
チェック5:一度“試運転”をしておく
本格的に冷え込む前(11月中旬〜下旬)に、
実際にお湯を出して「異音・異臭・温度ムラ」がないか確認しておきましょう。
確認ポイント
- シャワー・キッチン両方で温度が安定しているか?
- リモコンにエラー表示が出ていないか?
- “ゴォー”“ボンッ”などの異音がないか?
異常が見つかれば、凍結前に劣化部品の交換や点検を済ませておくことができます。
吹田市での実例
昨年12月、吹田市江坂で「お湯が出ない」との相談。
確認すると、北側ベランダの給湯器の保温チューブが完全に破れ、風が直撃していました。
保温材を交換し、風除けカバーを設置。
それ以降は問題なく使えているとお聞きしています。
まとめ:冬前の“5分チェック”
給湯器の凍結は、防げるトラブルです。
- コンセントを抜かない
- 保温材を交換
- 風除け対策をする
この3つを意識するだけで、凍結による破損リスクを90%以上減らせます。
「不安だから一度点検してほしい」
そんなときは、LINEまたはお電話で無料相談を受け付けています。
まとめ|冬の朝に“お湯が出ない”を防ぐために
——凍結は「予防」でしか防げません——
給湯器の凍結は、雪が降るほどの寒さでなくても起こります。
実際、吹田市や豊中市など氷点下0〜2℃程度の日に、
「お湯が出ない」「シャワーがぬるい」といった相談が最も多く寄せられます。
凍結を防ぐポイントはたった3つ。
- コンセントを抜かない(凍結防止ヒーターを動かす)
- 露出配管を保温する(劣化チューブは交換)
- 風の直撃を防ぐ(簡易カバー・風除けで十分)
この3つを意識するだけで、冬のトラブルの9割は防げます。
そして、もし凍ってしまっても焦らずに対応すれば、
ほとんどの場合、修理をせずに元通り使えるようになります。
ただし、凍結後に水漏れ・異音・エラー表示が出た場合は要注意。
内部の金属疲労や配管破損が起きていることも多いため、
無理に使わず専門業者に点検を依頼しましょう。
吹田市・豊中市・摂津市・茨木市で「お湯が冷たい」「凍結が心配」な方へ
「朝お湯が出ない」「凍結が心配」「前より音が大きい」
そんなときは、早朝・夜間でもご相談OKです。
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